労災コラム

骨折

顔の骨折

2020.08.08

①頬骨体部骨折

(1)概要

頬骨を形成する体部(前方に突出した部分)が骨折した状態です。

(2)症状

・骨折部位の疼痛(痛み)、腫脹(腫れ)、眼科表面の内出血

・眼球陥没による複視(ものが二重に見える)

・眼窩下神経の損傷による頬部、鼻の側面、上口唇、歯肉の感覚障害(しびれ)

・頬部の平坦化

(3)認定されうる後遺障害等級

後遺障害等級第10級1の2号 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
後遺障害等級第12級12号 局部に頑固な神経症状を残すもの
後遺障害等級第13級2の2号 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
後遺障害等級第14級9号 局部に神経症状を残すもの

①頬骨弓部骨折

(1)概要

頬骨を形成する弓部(側方に突出した部分)が骨折した状態です。

(2)症状

・骨折部位の疼痛、腫脹、眼科表面の内出血、顔側面のへこみ

・鼻の下の側頭筋の損傷による開口障害(口が開けづらくなる)

(3)認定されうる後遺障害等級

後遺障害等級第12級12号 局部に頑固な神経症状を残すもの
後遺障害等級第14級9号 局部に神経症状を残すもの

この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。