労災コラム

骨折

口・歯・顎の骨折

2020.08.08

①下顎骨骨折

(1)概要

下顎の骨で、骨折は関節突起、筋突起、下顎枝、角部、体部、結合部それぞれの部位に生じます。

外力が直接当たった部位が骨折する場合と、外力の対側が間接的に骨折する場合があります。

(2)症状

骨折部位の疼痛(痛み)、腫脹(腫れ)、開口障害(口が開けづらくなる)、咬合不全(かみ合わせのずれ)、下顎の知覚麻痺

(3)認定されうる後遺障害等級

後遺障害等級第1級2号 そしゃく及び言語の機能を廃したもの
後遺障害等級第3級2号 そしゃく又は言語の機能を廃したもの
後遺障害等級第4級2号 そしゃく及び言語の機能に著しい障害を残すもの
後遺障害等級第6級2号 そしゃく又は言語の機能に著しい障害を残すもの
後遺障害等級第9級6号 そしゃく及び言語の機能に障害を残すもの
後遺障害等級第10級2号 そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの

②歯牙障害

(1)概要

歯が欠けたり折れたりして、歯科補てつを加えた状態です。

(2)症状

歯の欠損、喪失、抜歯、補てつ

(3)認定されうる後遺障害等級

後遺障害等級第10級3号 14歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
後遺障害等級第11級3の2号 10歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
後遺障害等級第12級3号 7歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
後遺障害等級第13級3の2号 5歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
後遺障害等級第14級2号 3歯以上に対し歯科補てつを加えたもの

この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。